外構工事におけるコンクリート施工の費用とメリット・デメリットを徹底解説

庭や駐車場などの外構をコンクリートで仕上げることは、リフォームや新築時に人気の高い選択肢の一つです。しかし、その施工には費用や注意すべき点があり、メリット・デメリットも存在します。この記事では、外構をコンクリートで仕上げる際の費用相場や、施工後に得られるメリットとデメリットを詳しく解説します。理想的な外構を実現するために、施工前にしっかりと理解しておきましょう。

外構をコンクリートにする費用相場

外構工事でコンクリートを採用する際、気になるのはその費用です。コンクリート施工の費用は、1㎡あたり約1万円前後が一般的な相場です。具体的な費用の目安については以下の表をご参照ください。

項目費用相場
コンクリート舗装費用約1万円/㎡
車1台分のスペース(約15㎡)約15万円
狭い範囲の外構工事(人力作業必要)1万円以上になることが多い
広い範囲の外構工事(重機使用可能)1万円を切る場合もあり
目地の設置費用(10~15㎡以上の場合)約900円~1,500円/m

狭い範囲の外構工事が高額になる理由

1㎡あたりのコンクリート施工費は1万円前後ですが、狭い範囲の施工では、費用が高くなることがよくあります。これは以下の3つの理由に基づきます。

  1. 少量の生コン配達に空積料がかかる
    ミキサー車は満タンに近い量で効率よくコンクリートを運搬しますが、少量の生コンを運ぶ際には空積料という割増料金が発生します。
  2. 少量のコンクリートは手間がかかる
    生コン業者にとって少量のコンクリートは、作業効率が下がり手間がかかるため、その分コストが高くなる傾向があります。
  3. 作業効率が低下する
    狭い範囲の施工では、小型の重機を使用することが多く、作業効率が悪くなります。さらに、人力作業が必要な場合、追加の人件費がかかります。

一方で、広い範囲の外構工事では、施工費が高くなるものの、重機を効率的に使用できるため、単価が低く抑えられる場合があります。

コンクリート撤去費用がかかるケース

既存のコンクリートを撤去して新しいコンクリートを打設する場合、撤去費用が追加されるため、総費用が高額になることがあります。駐車場や大規模な外構工事を行う際には、この点を見積もりに含めることが大切です。

また、ひび割れ防止のための目地の設置が必要な場合、10㎡以上の広さには目地の設置を検討することが一般的です。目地は、コンクリートの膨張や収縮によるひび割れを防ぐために使われ、1メートルあたり900円~1,500円の費用がかかるとされています。

コンクリート外構のメリット・デメリット

外構工事でコンクリートを採用する前に、施工後のメリットとデメリットをしっかりと理解しておくことが重要です。以下の表に、それぞれのポイントを整理しました。

項目メリットデメリット
雨天時の利便性車や靴が汚れにくく、雨の日でも快適
見た目の美しさ長期間美しい外観を維持できるタイヤ痕が残ることがある
お手入れの容易さ草が生えにくく、庭のメンテナンスが不要水はけが悪いとコケが発生することがある
照り返し土や芝生に比べて照り返しが強く、夏場に熱を感じやすい
景観単調でシンプルすぎる外観になることがある
耐久性高い耐久性で車の重量にも耐えられるひび割れ対策をしないと、車の重量で割れるリスクがある

メリット

  1. 雨の日でも汚れにくい
    コンクリート舗装の大きな利点は、車や靴が泥で汚れない点です。これは特に、駐車場として利用する際に大きなメリットとなります。
  2. 美しい外観が長続き
    コンクリートは耐久性が高く、長期間きれいな状態を保つことが可能です。また、車が頻繁に乗り入れても、舗装が剥げたり劣化しにくい点も魅力です。
  3. メンテナンスの手間が少ない
    草が生えないため、庭の手入れに費やす時間や労力を削減できます。特に雑草対策が不要になるため、手間をかけずに清潔な外構を維持できます。

デメリット

  1. 照り返しが強くなる
    コンクリートは、土や芝生、砂利と比べて照り返しが強いため、特に夏場に外構部分が熱を吸収し、気温が上がることがあります。これは、庭や駐車場の快適性を損なう可能性があります。
  2. 景観がシンプルすぎる
    コンクリート舗装は機能的である一方、外観が単調になりがちです。周囲の植栽やデザインに工夫がないと、殺風景に感じられることがあるため、デザイン性も重視した外構計画が必要です。
  3. ひび割れのリスク
    コンクリートは頑丈な素材ですが、施工が不十分な場合にはひび割れが発生することがあります。特に、ワイヤーメッシュ(補強材)を使わずにコンクリートを打設すると、車の重さに耐えられずに割れることがあるため、施工時の品質管理が重要です。

外構工事をコンクリートにする際の注意点

外構工事をコンクリートで行う際は、費用面だけでなく、施工の質やメンテナンスについても考慮しましょう。ひび割れを防ぐためには、適切な養生ワイヤーメッシュの使用が欠かせません。また、コンクリート施工後には十分な乾燥期間が必要であり、車両の乗り入れを早期に行わないよう注意することも大切です。

また、近年では生コンクリートの価格が上昇しているため、予算に余裕を持っておくことが望ましいです。見積もりを取る際には、1㎡あたり1万5千円程度を見込んでおくことで、実際の費用との差が小さくなります。

まとめ

外構工事でコンクリートを採用することには、耐久性や利便性といった多くのメリットがありますが、費用やデザイン面の注意点も無視できません。費用相場やメリット・デメリットをしっかり理解し、適切な工事を依頼することで、長期間にわたって満足のいく外構を実現できるでしょう。

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